どのような会社か
ピープルズ・ユナイテッド・フィナンシャルはピープルズ・ユナイテッド・バンクとの持ち株会社です。
主な事業内容は2つ
①商業用の不動産貸付、工業用貸付、代金回収活動。
②地方銀行、信託サービス、生命保険、金融コンサル。
金融サービスを提供しており、アメリカ国内に403店舗の銀行支店を運営しています。
【基本データ】
PER 12.43倍
PBR 0.87倍
ROE 6.55%
ROA 0.89%
自己資本比率 13.56%
EPS 1.27ドル
配当金 0.72ドル
配当利回り 4.42%
連続増配年数13年
配当支払い月 2月/5月/8月/11月
数値的には割安感があり、直近株価の低迷により配当利回りも4.4%と魅力的な水準となっています。ただし、金融業である点、金融ショックなど世界的な株価暴落局面で非常に弱い特性もあるため、高値掴みを避けなるべく下落基調の底値付近で購入することが重要な銘柄となっています。
売上高推移
売上高は10年間で2倍、純利益は4倍となっており業績は好調を維持しています。
主に2017年以降から業績が急激に良くなっている反面、株価は冴えない展開が続いているため、購入したい銘柄です。
EPS、配当金、配当性向の推移
EPSは基本右肩上がりですが、配当金自体が高水準となっており近年では配当性向100%に近い数値で推移していましたが、EPSの向上により直近の配当性向は50%台となっています。
増配年数は13年、配当金は年間0.01ドルずつ増配されており、無理なくのんびりと上昇しています。
ただし、一度リーマンショック級の金融危機が訪れると減配となり、中々同等の配当金水準へ戻るに相当な年数を要します。
2007年のサブプライムローン問題による金融危機には減配となっているためある程度のリスクがある点は注意が必要です。
配当金増配率
年間0.01ドルの増配が定番コースとなっているため、増配率も年々低下しております。
好業績が続いたとしても増配ペースは変わらず、基本控えめな株主還元となっていますが、金融業ということもあり仕方ないです。
基本的に自社株買いは行っておらず、むしろ株式数は増加しています。
業績が良いため、EPS向上のため自社株買いを行う必要がないのかもしれません。
過去10年でフリーCFがマイナスに陥ったことが無い点、2017年以降は2倍以上のフリーCFを生み出しており、業績の好調さがよく分かります。
まとめ
PBCTは持ち株会社でアメリカ国内で金融業を手掛けている会社です。
業績は右肩上がりを続けており、売上高は10年で2倍、純利益は4倍となっています。
連続増配13年と配当利回り4.4%を超える水準と高配当かつ連続増配の銘柄である点も魅力的です。
また、配当金支払い月が2月/5月/8月/11月という点も個人的には結構良さげなポイントとなっています。
ただし、注意点もそれなりにあります。
①金融業なため金融危機時には株価暴落+減配のダブルパンチの可能性あり。
②好業績ではあるが、株主還元には慎重であること。
2007年のサブプライムショックの影響で減配し、株価は2013年以降まで下落基調となっています。
一度金融危機が起こると、株価回復と復配にかなりの年数を要します。
というか未だに、2007年以前の配当金水準までの回復には至っておらず、かなり慎重な経営体質となっています。
そのため、好業績であるものの株主還元には慎重であり、大幅な増配や自社株買いなどには期待は出来ないでしょう。
ただ、業績は好調なので株価下落局面ではポートフォリオ1%位の範囲で保有するにはなかなか面白い銘柄だと思います。