ナショナルグリッドはイギリスの会社で電力送電、ガス配給を事業としています。
高配当銘柄であり、源泉徴収課税が発生しないので長期で保有する投資家が多いです。
現在、配当利回り6%を超えており魅力的な水準になってきましたが、業績については若干怪しさを秘め始めており、今後の推移に注目です。
売上高推移
売上高は事業の特性上、非常に安定しています。営業利益率も22%~25%の高水準でありますがここ数年では減少傾向にあり、純利益の減少が非常に気になり、今後の不安要素でもあります。2017年は事業売却をしており、その関係で純利益が跳ね上がっています。
キャッシュフロー推移
インフラ系事業は設備投資に莫大な投資CFが必要となります。
ただ、この数年は投資CFが稼ぎに対して多く、フリーCFがかなり減少しています。
営業CFは比較的安定していますが、万が一営業CF減少となった場合は減配覚悟は必須ですし、このままのキャッシュフロー推移ですといずれ継続的に高配当を出すことは厳しくなりそうなグラフとなっています。
EPS、配当金、配当性向推移
2017年は事業売却により特別配当を出しておりEPSが跳ね上がっていますが、過去10年間は安定的に配当金を出していますし、少しずつ増配もされています。
実際はイギリス株ADRという事で為替の影響がありドルで受け取る時には若干の変動があります。
10年チャート
2016年をピークにジワジワと下がっています。現在は51ドル付近で40ドル台に入りそうな展開となっています。完全なインカム銘柄ではありますが、株価が長期で下落傾向となっていますので今後の事業について不安要素もあるということでしょうね。
まとめ
売上高は非常に安定しており、高い営業利益率を維持していますが純利益が急激に減少しているのが気になる点と稼ぎの営業CFに対して投資CFが増加しており、フリーCFがかなり減少しています。
チャートでも分かるようにナショナルグリッドは完全なインカム銘柄であり、長期で保有するには安定的な配当金を出せるかが焦点となってきます。
過去10年は非常に安定的に配当金を出してきましたが、今後更なる利益減少となった場合どうなるか不安ではあります。
今後の業績推移には注目です。